「いいね」が欲しいのは当たり前? 承認欲求と仲良くするココロ術
SNSで心がちょっと疲れたら? 承認欲求と上手に付き合うヒント
SNSを見ていると、友達の投稿がすごく輝いて見えたり、「いいね」やコメントの数が気になったり、自分の投稿に反応がないと少し寂しく感じたりすること、ありませんか?
それは、あなただけではありません。多くの人が感じていることで、実は「承認欲求」という、誰にでもある自然な気持ちが関係しているのかもしれません。
でも、「承認欲求があるのはダメなことなの?」と不安に思わなくても大丈夫です。今回は、この承認欲求とどうすれば心地よく付き合っていけるのか、一緒に考えてみましょう。
承認欲求って、そもそもどんな気持ち?
承認欲求とは、「誰かに認められたい」「自分の存在や価値を肯定されたい」という、人間が本来持っている基本的な欲求の一つです。私たちは、家族や友達、先生など、周りの人に受け入れられ、評価されることで安心したり、自信を持ったりします。
そして、スマホやSNSが身近になった今、この承認欲求はデジタルな世界でも色々な形で現れるようになりました。SNSでの「いいね」の数、コメント、フォロワーの増減などが、目に見える「承認」のサインとして感じられる場面があるかもしれません。
なぜ、そんなに気になるのでしょうか。それは、SNSが簡単に自分の発信に反応をもらえる場であり、同時に他の人の評価も簡単に見えてしまう場所だからです。目に見える数字で評価されると、どうしても他の人と比べてしまったり、その数字に自分の価値を結びつけて考えてしまったりすることがあります。
デジタル承認欲求に、なんだか振り回されているかも?
もし、次のような心の動きを感じることが多いなら、もしかしたらデジタル承認欲求に少し振り回されているサインかもしれません。
- SNSの「いいね」やフォロワーの数で気分が大きく変わる
- 友達のキラキラした投稿を見て、自分と比べて落ち込んだり焦ったりする
- 投稿する内容を、周りにどう見られるかを気にしすぎてなかなか決められない
- SNSの通知がないと、なんだか置いていかれたような気がしてそわそわする
- 本当は疲れているのに、「映える」投稿をするために無理をしてしまう
もちろん、誰でも少しは感じることですが、もしこれらの気持ちが強すぎて、毎日を心から楽しめなくなっているとしたら、それは少し立ち止まって考えてみるタイミングかもしれません。
承認欲求と「仲良く」なるためのココロ術
承認欲求は、人間として自然な気持ちです。だから、無理に無くそうとする必要はありません。大切なのは、その存在に「気づく」ことと、それに「振り回されない」ように上手に付き合うことです。
ここからは、承認欲求と「仲良く」なるためのいくつかのヒントをご紹介します。
1. 「いいね」は、単なる「反応」の一つと捉えてみる
「いいね」がたくさんつけば嬉しいですし、少ないと少し残念に感じるかもしれません。でも、「いいね」の数は、あなたの人間的な価値や魅力を決めるものではありません。それは、たまたまその投稿が多くの人の目に触れた、共感を呼んだ、興味を引いた、といった様々な理由による単なる「反応」の一つです。
数字にとらわれすぎず、「へぇ、こんな反応があったんだな」くらいの軽い気持ちで受け止める練習をしてみるのも良いでしょう。
2. SNSは人生の「ハイライト」集だと理解しておく
SNSに投稿される内容は、その人の日常のほんの一部、それも特に楽しかったり、うまくいったりした「ハイライト」であることがほとんどです。人は、わざわざ失敗したことやつらい出来事を細かく投稿することは少ないものです。
他の人の投稿を見て「みんな輝いているのに、自分は…」と落ち込みそうになったら、「これはその人のハイライトなんだな」と思い出してみてください。あなた自身の日常にも、SNSには載せていないけれど、大切な時間や小さな幸せがたくさんあるはずです。
3. 自分の「好き」や「心地よさ」を大切にする
「ウケるかな?」「流行に乗らなきゃ」という気持ちで投稿するのではなく、「これ、好きだな」「楽しいな」という自分の気持ちを大切にしてみてください。誰かに見せるためだけではなく、自分の記録として、または本当に共有したい一部の人に向けて発信する、という考え方もできます。
自分が心から「良いな」と思うことを見たり、心地よいと感じる使い方をすることで、SNSはもっと楽しい場所になるはずです。
4. SNSから少し離れる時間を作る
通知が気になったり、つい頻繁にアプリを開いてしまったりする時は、意識的にスマホから離れる時間を作ってみましょう。例えば、「寝る前1時間はスマホを見ない」「ご飯を食べる時は机の上に置かない」など、小さなルールを決めてみるのも良い方法です。
SNSから距離を置くことで、自分の心の状態に気づきやすくなったり、目の前の現実世界にもっと集中できるようになります。
5. 数字にならない「リアル」な繋がりを大切にする
SNSでの繋がりも楽しいものですが、家族との会話、友達と顔を見て話す時間、部活や趣味の活動で実際に体を動かす時間など、デジタルではないリアルな繋がりや体験も同じくらい、いや、それ以上にあなたの心を豊かにしてくれるはずです。
リアルな世界での「楽しい」「嬉しい」「安心する」といった気持ちは、数字にはなりませんが、あなたの心を確実に満たしてくれます。
承認欲求と上手に付き合って、自分らしい毎日を
「いいね」が欲しい、誰かに認められたいという気持ちは、決して悪いものではありません。それは、あなたが周りの人と繋がりたい、自分の世界を広げたいと思っている証拠でもあります。
大切なのは、その気持ちに気づき、それに振り回されて自分を見失わないようにすることです。数字や他人の評価にとらわれすぎず、自分の心に正直に、「自分がどうありたいか」「何が心地よいか」を問いかけてみてください。
承認欲求と上手に付き合いながら、スマホとリアルな世界、両方で自分らしい心地よい毎日を送るためのヒントとして、参考にしていただけたら嬉しいです。