ストーリーやライブ、「今楽しまなきゃ」って焦ったら? デジタルな時間の使い方ココロ術
ストーリーやライブ、流れて消えちゃう「今」に感じるプレッシャー
SNSを見ていると、友達のストーリーやライブ配信が次々と流れてきますね。みんながリアルタイムで楽しんでいる様子や、そこで交わされるやり取りを見ていると、「今、この瞬間に自分も参加しなきゃ」「見逃したら置いていかれるかも」と、なんだか焦るような、落ち着かない気持ちになったことはありませんか。
サッと流れて消えちゃうストーリーや、そのときその場でしか見られないライブ配信は、見ていると刺激的で楽しいものです。でも、それに伴って生まれる「今楽しまなきゃ」「すぐ反応しなきゃ」といったプレッシャーに、心が疲れてしまうこともあります。今回は、そんなデジタルな「今」にまつわるプレッシャーの正体と、それに上手に付き合うためのココロ術について考えてみましょう。
なぜ「今楽しまなきゃ」と焦ってしまうのでしょうか?
ストーリーやライブ配信といった一時的なコンテンツが、なぜ私たちの心にプレッシャーを与えるのでしょうか。そこにはいくつかの理由があります。
まず、これらのコンテンツは「一時的」であること。時間が経つと見られなくなるという特性が、「見逃したくない」という気持ちを強く刺激します。これは、期間限定のイベントやセールに「今行かなきゃ!」と思う感覚と似ています。
次に、「みんなが参加している感」です。友達がストーリーを更新したり、ライブ配信を見たりしている様子を目にすると、「自分だけがその輪に入っていないのではないか」と感じてしまうことがあります。これは、集団に属していたい、みんなと同じ体験を共有したいという人間の自然な欲求から来ています。
さらに、ストーリーの閲覧者リストや、ライブ配信中のコメントを見ていると、「自分も何か反応しなきゃ」という義務感のようなものが生まれることもあります。特に親しい友達の投稿であれば、なおさらそう感じるかもしれません。
こうした要因が組み合わさることで、私たちはデジタルな「今」に対して、一種の焦りやプレッシャーを感じやすくなるのです。
デジタルな「今」のプレッシャーと上手に付き合うには
では、このデジタルな「今」にまつわるプレッシャーと、私たちはどう向き合えば良いのでしょうか。心が少し軽くなるヒントをいくつかご紹介します。
1. すべての「今」を追いかける必要はない、と知る
デジタル空間には、常に新しい情報や出来事が生まれています。でも、私たちの時間や心のエネルギーは限られています。ストーリーもライブ配信も、すべてをリアルタイムで追うことは物理的にも精神的にも難しいものです。
大切なのは、自分が本当に見たいもの、参加したいものだけを選ぶという考え方を持つことです。「見逃したくない」という気持ちがあっても、すべてを見なくても大丈夫。あなたの価値や友達との関係性は、見逃したストーリーの数では決まりません。自分の心と体の状態を一番に考えて、無理のない範囲でデジタルに接してみてください。
2. デジタルな時間にも「休憩」を設定する
四六時中スマホをチェックしていると、「今」の波にずっと乗り続けているような状態になり、心が休まりません。「朝起きてすぐはチェックしない」「寝る前の1時間はスマホを見ない」「友達と遊んでいるときは通知をオフにする」など、デジタルな時間にも意識的に区切りをつけてみるのはいかがでしょうか。
物理的にスマホから離れる時間を作ることで、心にゆとりが生まれ、デジタルな「今」に対する焦りも和らぐことがあります。
3. 「今」だけがすべてではない、他の時間の価値も大切にする
ストーリーやライブ配信は、確かにその瞬間の「今」を共有するツールです。しかし、私たちの人生には、デジタルな「今」以外にも、豊かな時間や大切な瞬間がたくさんあります。
友達と直接顔を見て話す時間、家族とゆっくり過ごす時間、趣味に没頭する時間、一人で静かに考え事をする時間など、「今」のデジタルから少し離れた場所にも、たくさんの価値があります。あえてデジタルから離れて、他の時間の価値を再発見してみることも、心のバランスを保つ上でとても大切です。
4. リアクションは「義務」ではなく「選択」と捉える
ストーリーにスタンプを送ったり、ライブ配信にコメントしたりすることに、「やらなきゃ」という義務感を感じていませんか。リアクションは、あなたの気持ちを表現する「選択肢」の一つです。
「すごいね」「楽しそうだね」と心の中で思うだけでも、十分に気持ちは伝わります。スタンプ一つ押すのも、コメントを書くのも、何も反応しないのも、すべてあなたの自由な選択です。無理に「楽しんでいる自分」を演じたり、焦って反応したりする必要はありません。
自分らしい「今」のペースを見つけよう
デジタルな空間で次々と流れていく「今」は、見ていると刺激的で楽しいものですが、それに振り回されてしまうと、心が疲れてしまうこともあります。大切なのは、周りのペースやデジタルが生み出す焦りに流されることなく、自分の心の声に耳を澄ませて、心地よいデジタルな時間の使い方を見つけることです。
すべてを追いかけなくても大丈夫。すべての「今」に参加しなくても大丈夫。あなたはあなたのペースで、十分に価値のある時間を生きています。「今」を楽しんでいる人もいれば、そうでない人もいる。どちらも素敵なことです。あなたらしいペースで、心穏やかにデジタルライフを送ってくださいね。