SNSで「どう見えてる?」って気にしすぎちゃう? 自分らしい「見せない」選択肢ココロ術
「どう見えてる?」スマホの中で心がざわつく瞬間
スマホを見ているとき、ふと「自分の投稿、どう見えてるかな?」「このプロフィール写真、変かな?」なんて、誰かの評価が気になってしまうことはありませんか。友達のストーリーズを見ては、「みんなすごく楽しそうにしてるけど、自分はこれで大丈夫かな?」と、自分の日常がなんだか地味に感じたり。
デジタルな世界は、良くも悪くも「自分」を見せる場所。写真、動画、文章、アイコン、そして「いいね」やコメントの数...。たくさんの情報があるからこそ、自分の「見え方」がいつも気になる、という方もいらっしゃるかもしれません。
特に、周りの友達の反応や、通知の数に一喜一憂したり、「こう見せなきゃ」と少し無理してしまったり。そんなふうに「どう見えているか」が気になりすぎて、なんだか心が疲れてしまう。今日は、そんな時に試してみてほしい、自分らしい心の整え方についてお話ししたいと思います。
なぜ「見え方」がそんなに気になるの?
私たちはみんな、誰かに認められたい、いいなと思われたい、という気持ちを少なからず持っています。これを「承認欲求」と呼ぶことがあります。デジタル空間は、まさにこの承認欲求が刺激されやすい場所です。
例えば、投稿にたくさんの「いいね」がつくと嬉しいですよね。それは、自分の行動や考えが誰かに「良いね!」と受け入れられたと感じられるからです。逆に、反応が少ないと「自分はダメなのかな」と落ち込んでしまうことも。
また、SNSではみんなが自分の「良い部分」を見せようとします。楽しかったこと、嬉しかったこと、成功したこと。そういうキラキラした部分ばかりを見ていると、「自分も同じように輝いていないとダメだ」と感じてしまいがちです。まるで、自分だけがフィルターのかかっていない「リアル」な部分を見せているようで、少し不安になることもあるかもしれません。
周りの友達が特定のスタイルをしていたり、同じような投稿をしていたりすると、「自分もそうしないと、置いていかれるかも」と、つい周りに合わせてしまいたくなる気持ちも生まれます。こうして、私たちは無意識のうちに、「周りからどう見られているか」を気にしすぎてしまうループに入ってしまうことがあるのです。
「こう見せなきゃ」から少し離れてみる
「周りから良く見られたい」「理想の自分を見せたい」と思うことは、決して悪いことではありません。でも、そのために本当の自分を隠したり、疲れてしまうほど無理をしたりするのは、少し立ち止まって考えてみるタイミングかもしれません。
SNSで見せる「理想の自分」と、普段の「リアルな自分」の間に大きなギャップが生まれると、どこか心が落ち着かなくなったり、自分自身に自信が持てなくなったりすることがあります。まるで、いつも誰かに見られているステージの上にいるような感覚になってしまうのです。
でも、考えてみてください。あなたの周りの大切な人たちは、あなたの「見え方」だけであなたを好きになっているのでしょうか。きっとそうではないはずです。あなたの話し方、笑顔、優しさ、一生懸命なところ、面白いところ、あなたの「ありのまま」の部分を知って、あなたのことを好きでいてくれているのではないでしょうか。
デジタル空間でも同じです。もちろん、ある程度の「見え方」は大切かもしれません。でも、それ以上に大切なのは、あなたがあなたらしく、心穏やかに過ごせているかどうかです。「こう見せなきゃ」という力みから、少しだけ肩の力を抜いてみませんか。
「見せない」という選択肢を持ってみる
「じゃあ、SNSで自分をどう見せればいいの?」と悩むかもしれません。ここでひとつ提案したいのは、「見せない」という選択肢を意識的に持ってみることです。
私たちは、SNSで何かを見せることに慣れすぎて、逆に「見せない」ことを選んでいい、ということを忘れてしまいがちです。「みんなが投稿してるから」「ストーリーにあげないと」といった気持ちにつられて、あまり気が乗らないのに発信してしまうこともあります。
でも、すべての瞬間を誰かに見せる必要はありません。
- 楽しかったこと、嬉しかったこと… 写真や動画を撮っても、誰にも見せず、自分だけの思い出としてスマホに残しておく。
- 今日の出来事… あえて言葉にせず、心の中で反芻する。
- 自分の考え… 必ずしも投稿して、誰かの反応を待つ必要はない。ノートに書き出すなど、自分自身と向き合う時間にする。
このように、「見せない」という選択は、あなたの心に余裕と自由を与えてくれます。誰かの評価を気にせず、自分のペースで、自分自身の感情や経験とじっくり向き合う時間を持つことができるからです。
自分らしい「見え方」を見つけるヒント
「すべて見せない」のは難しくても、少しずつ「見せ方」の基準を自分の中に作っていくことはできます。
- 「誰に向けて見せるか」を意識してみる: 全員に向けて発信するのではなく、本当に仲の良い友達だけが見られる設定にするなど、共有する範囲を絞ってみるのも一つの方法です。見る人が限られれば、「どう見られるか」というプレッシャーも軽くなるかもしれません。
- 「完璧」を目指さない: 加工アプリで肌を綺麗にしたり、背景を整えたり… 少し手を加えるのは楽しいですが、「完璧に見せなきゃ」という気持ちが強すぎると疲れてしまいます。少しぐらい失敗した写真でも、ありのままの気持ちを添えた文章でも、あなたの「リアル」はきっと誰かの共感を呼ぶはずです。
- デジタル空間は「あなたの一部」だと認識する: SNSで見えているあなたは、あなたの全てではありません。あなたの魅力は、デジタル空間では表現しきれない部分にたくさんあります。スマホの中の自分と、現実の自分を切り離して考える時間を持つことも大切です。
- 「見せない時間」を大切にする: スマホを閉じて、好きな音楽を聴いたり、本を読んだり、友達と直接会って話したりする時間を意識的に作ってみましょう。デジタルから離れることで、「見られている」という意識から解放され、心がホッと落ち着くのを感じられるはずです。
- 自分の気持ちに正直になる: 投稿する前に、「これ、本当に心から見せたいことかな?」「誰かに褒められたくて無理してないかな?」と、自分の心に問いかけてみてください。心が「ちょっと違うかも」と感じたら、無理に見せる必要はありません。
あなたの心は、あなたのもの
デジタル空間での「見え方」は、ついつい気になってしまうものです。でも、それに振り回されすぎて、あなたの心が疲れてしまうのはもったいないことです。
「こう見せなきゃ」という気持ちから少し離れて、「見せない」という選択肢も持ってみること。そして、あなたの「見せる」基準を、誰かの評価ではなく、あなたがどう感じるかを大切に決めていくこと。
そうすることで、きっとデジタル空間は、誰かの目を気にする場所から、あなたがもっと自由に、あなたらしくいられる場所へと変わっていくはずです。あなたの心は、いつでもあなたのものです。周りの声や見え方に惑わされず、あなたの心の声に耳を傾けてみてくださいね。