スマホ時代のココロ術

SNSで「この人との繋がり、どうしよう」って思ったら？ 自分の心を守るデジタルな整理術

SNSの繋がり、どうしてますか？

いつも見ているSNS。友達や知人、好きなインフルエンサーなど、たくさんの人と繋がっていますよね。タイムラインには色々な情報が流れてきて、楽しいこともたくさんあります。

でも、時には「この人の投稿、見ると少し疲れるな」「なんとなく心がザワザワするな」と感じることもあるかもしれません。そんな時、フォローを外したり、ミュートしたりすることを考えたことはありますか。

「フォローを外したら、相手にどう思われるだろう」「友達なのにミュートするのは悪いことかな」「何かきっかけがあったわけじゃないけど、なんとなく距離を置きたい…」

そう考えると、なかなか一歩を踏み出せなかったり、モヤモヤした気持ちになったりするかもしれません。SNSでの「繋がり」って、いつの間にか私たちの心に色々な感情をもたらしています。

なぜ「繋がりの整理」は難しく感じるのでしょう

SNSでの繋がりを「整理する」という言葉を聞くと、少し冷たい響きに聞こえるかもしれません。でも、これは決して相手を否定したり、人間関係を断ち切ったりするようなものではありません。なぜ私たちは、こうしたデジタルな繋がりを調整することに難しさを感じてしまうのでしょうか。

一つの理由として、リアルな人間関係とSNSでの繋がりを、無意識のうちに同じように考えてしまうことが挙げられます。リアルな友達関係で急に距離を置くのは難しいのと同じように、SNSでも「繋がっているのが当たり前」「友達を外すのは失礼」と感じてしまうことがあるのです。

また、「相手にどう思われるか」という不安も大きな要因です。フォローを外したことがバレたら、何か言われるんじゃないか。ミュートしていると思われたら、関係が悪くなるんじゃないか。そんな風に考えてしまうと、自分の気持ちよりも相手の評価が気になってしまいます。これは、承認欲求がデジタルな世界で複雑に関係している一つの例かもしれません。みんなが繋がっている中で、自分だけが誰かとの繋がりを整理することに、少し孤立するような不安を感じることもあるでしょう。

大切なのは「自分の心の心地よさ」

SNSは、本来、私たちが楽しく、心地よく情報を得たり、コミュニケーションを取ったりするためのツールです。でも、流れてくる情報や人との繋がりが、かえって心を疲れさせてしまうとしたら、それはツールの使い方を少し見直すタイミングかもしれません。

ここで考えてみていただきたいのは、「自分のタイムラインは、自分の心にとってどんな場所であってほしいか」ということです。お気に入りのものだけに囲まれた部屋のように、見ると元気になったり、心が落ち着いたりするような場所でしょうか。それとも、見るとため息が出たり、自分と比べて落ち込んだり、不安になったりする情報ばかりが流れてくる場所でしょうか。

SNSでの繋がりは、リアルな人間関係とは少し性質が異なります。もちろん、SNSがきっかけで深まるリアルな関係もありますが、単にフォローしているだけ、タイムラインを見ているだけの繋がりもたくさんあります。そして、デジタルな繋がりは、あなたが心地よくいられるように、自分で調整することが可能なのです。

自分を守るための「デジタルな整理術」

SNSでの繋がりを整理することは、決して後ろめたいことではありません。それは、自分の心の健康を守り、デジタルな世界で自分らしく過ごすための、大切な「整理術」の一つです。

もし、特定の人の投稿を見るのがつらい、なんとなく心が乱される、と感じることが続くようであれば、いくつかの選択肢を考えてみましょう。

• ミュート機能を使ってみる: 多くの場合、SNSには特定のアカウントの投稿をタイムラインに表示させない「ミュート」機能があります。これは、相手との繋がり自体は保ったまま、目にする情報をコントロールできる便利な機能です。直接関係が悪くなる心配は少なく、自分の心の状態を整えるのに役立ちます。

• 一時的に距離を置いてみる: ミュートしてもなお心がザワつく場合や、どうしても目に入れたくない場合は、フォローを外すことも一つの選択肢です。これは、相手との関係を完全に断ち切るという意味ではなく、あくまで「今の自分にとって、この情報や繋がりは負担になっているから、少し距離を置こう」という、自分のための行動です。もちろん、相手に伝わる可能性はゼロではありませんが、あなたが自分の心の健康を優先することは、決して間違ったことではありません。

• 「自分にとって必要か」を考えてみる: フォローしている相手が、本当にあなたの人生にポジティブな影響を与えているか、考えてみる時間を持ちましょう。義務感や「みんながフォローしているから」という理由だけで繋がっている関係は、もしかしたら見直しても良いのかもしれません。

大切なのは、「この繋がりが今の自分の心にとって心地よいか、そうでないか」という基準で考えてみることです。そして、心地よくない場合は、自分を責めることなく、心を軽くするための行動を選んで良いということです。デジタルな関係は、必要に応じていつでも形を変えていくものだと考えましょう。

自分の心の声を聞いてみましょう

SNSの繋がりを整理することは、友達を失うことではありません。それは、あなたがデジタルな世界で、もっと自由に、もっと心地よく呼吸するためのステップです。

たくさんの情報や人に囲まれているSNSの世界だからこそ、意識的に自分の心の状態をチェックして、必要であれば立ち止まり、整理をする時間を持つことが大切です。

誰かのために嫌なものを見続けたり、疲れる人間関係に縛られたりする必要はありません。あなたの心を守れるのは、あなた自身です。自分の心の声に耳を傾けて、自分にとって一番心地よいSNSの使い方を、ぜひ見つけていってください。