スマホ時代のココロ術

SNSで「置いてけぼり」と感じたら? FOMOと上手に付き合うココロ術

Tags: SNS, FOMO, 承認欲求, 心のケア, デジタルウェルビーイング

あれ?自分だけ? SNSで感じる「置いてけぼり」の不安

こんにちは。「スマホ時代のココロ術」へようこそ。

SNSを見ているとき、「あれ?みんな知ってるみたいだけど、自分は知らなかったな…」「友達のストーリー、みんなで集まっててすごく楽しそう…自分は家にいたけど、置いていかれちゃったのかな…」なんて感じたことはありませんか?

楽しそうな投稿を見れば見るほど、なんだか自分だけが取り残されてしまったような、フワフワした不安な気持ちになることがありますよね。この、「情報や楽しい出来事から取り残されることへの不安」は、実は多くの人が感じているものなんです。

これは FOMO(フォーモ):Fear Of Missing Out と呼ばれる心の状態に関係しています。「Fear Of Missing Out」をそのまま訳すと、「取り残されることへの恐れ」となります。スマホやSNSが当たり前になった今、いつでもどこでも世界の最新情報や友達の状況を知ることができるからこそ、逆に「見ないと損するんじゃないか」「みんなが楽しんでいる輪に入れないんじゃないか」という不安を感じやすくなっているのかもしれません。

この記事では、このFOMOとどうすれば上手に付き合って、心が少しでも軽くなるのか、一緒に考えてみたいと思います。

なぜSNSを見ているとFOMOを感じやすいの?

私たちは、もともと「みんなと繋がりたい」「誰かに認められたい」という気持ちを持っています。SNSは、友達や好きな人、興味のあることと簡単に繋がれる場所ですよね。だからこそ、たくさんのメリットがある一方で、FOMOを感じやすくなる側面もあります。

例えば、

こういった時、私たちは知らず知らずのうちに「みんな」と自分を比べてしまい、「今の自分は十分じゃないのかも」「みんなと同じようにしなきゃ」という気持ちになりやすいのです。これが、FOMOの正体の一つと言えるでしょう。

FOMOに振り回されないための「ココロ術」

では、この「置いてけぼり感」やFOMOにどう向き合えば良いのでしょうか?完全に無くすのは難しいかもしれませんが、少し意識を変えるだけで、心がグッとラクになる方法があります。

ココロ術その1:SNSに映る「みんな」は全てじゃないと知る

SNSに投稿されているのは、その人が見せたい「良い瞬間」や「特別な出来事」であることがほとんどです。毎日がキラキラしている人なんて、現実にはいませんよね。みんなそれぞれ、楽しかったり、大変だったり、何も特別なことがない日も過ごしています。

SNSの投稿は、例えるなら美味しい料理の「写真」のようなものです。その写真の裏には、材料を買いに行ったり、下準備をしたり、時には失敗したり…といった、見えないたくさんの時間や努力があります。投稿されているものだけを見て、「いいな、それに比べて自分は…」と落ち込む必要はないんです。

ココロ術その2:自分の「今」に意識を向けてみる

他人の情報ばかり追いかけていると、自分が今、この瞬間に何を感じているのか、何に興味があるのかが見えにくくなってしまいます。

少しで良いので、スマホから離れて、自分の周りにあるものや、自分が今やっていることに意識を向けてみましょう。美味しいおやつをゆっくり味わってみたり、好きな音楽にじっくり耳を傾けてみたり、目の前の友達との会話に集中してみたり。

SNSの世界は「過去の投稿」や「未来の予定」の情報が多いですが、リアルな私たちの時間は「今、ここ」にあります。「今」を大切にする時間が増えると、他人の情報に一喜一憂することが減り、心が安定しやすくなります。

ココロ術その3:デジタルな「情報の選び方」を意識する

全ての情報を見る必要はありません。たくさんの情報に触れることは刺激的ですが、疲れの原因にもなります。自分にとって心地よく、心に良い影響を与えてくれる情報を選んで受け取る意識を持ってみましょう。

フォローするアカウントを整理してみたり、通知をオフにする時間を決めたり、特定の情報をミュートしたりするのも良い方法です。自分の心の健康のために、「これは見ない」という選択をすることも大切です。

ココロ術その4:自分の「楽しい」や「心地よい」ペースを大切にする

みんなが旅行に行っているからといって、自分も行かなきゃいけないわけではありません。みんなが特定のアプリを使っているからといって、自分も同じように使わなきゃと思う必要もありません。

人それぞれ、楽しいと感じることも、心地よいと感じる時間の過ごし方も違います。自分の「楽しい」や「心地よい」という感覚を信じて、そのペースを大切にすること。それが、他人と比べて焦る気持ちを手放す一番の近道です。自分のペースでSNSを使っても大丈夫ですし、SNSを使わない時間があっても全く問題ありません。

大切なのは「自分基準」のココロ

FOMOを感じやすいのは、他人の基準で自分を見てしまっている時かもしれません。

「みんながやっているから」「流行っているから」ではなく、「自分がやりたいから」「自分は楽しいから」という「自分基準」で物事を選んでみましょう。SNSを見る時も、投稿する時も、「自分がどう感じるか」を一番大切にしてみてください。

「みんなと同じ」である必要はありません。あなたの感じる「楽しい」や「心地よい」は、あなただけのものです。それを大切にすることこそが、デジタル社会で心を穏やかに保つための大切なココロ術なのです。

まとめ

SNSで「置いてけぼりかも…」と感じる不安は、多くの人が経験することです。これはFOMO(Fear Of Missing Out)と呼ばれる心の動きと関係しています。

SNSに映る「みんな」は全てではないと理解すること。自分の「今」に意識を向ける時間を大切にすること。自分にとって心地よい情報を選び取ること。そして何より、自分の「楽しい」や「心地よい」という「自分基準」のペースを大切にすること。

これらのココロ術を少しずつ試してみることで、他人の情報に振り回されすぎず、自分の心を穏やかに保つことができるはずです。

完璧にFOMOを無くすことは難しいかもしれませんが、その感情に気づき、少しずつ上手に付き合っていくことで、きっとあなたのデジタルライフはもっと心地よいものになっていくでしょう。

あなたの心が、あなたのペースで、穏やかでいられますように。