SNSで本音を言うのが怖い? 嫌われる不安を乗り越えるココロ術
SNSで自分の考えや「好き」なことを発信してみようかな、と思った時、指が止まってしまう。そんな経験はありませんか?
「こんなこと言ったらどう思われるかな」 「もし、誰も反応してくれなかったらどうしよう」 「批判されたり、嫌われたりするかもしれない…」
頭の中で色々な考えがぐるぐるして、結局何も発信できなかったり、当たり障りのない投稿ばかりになったり。周りのキラキラした発信を見ていると、ますます自分なんて、と感じてしまうかもしれません。
SNSでの発信に「怖い」と感じる気持ちは、決して特別なことではありません。たくさんの人が同じような不安を抱えながらSNSを利用しています。この「怖い」気持ちと、どうすれば少しずつ仲良くなれるのか、一緒に考えてみましょう。
なぜ、SNSで本音を言うのが怖くなるのでしょう?
私たちの心には、「人から認められたい」「好かれたい」という気持ちがあります。これは、承認欲求と呼ばれる自然な気持ちです。同時に、「嫌われたくない」「仲間外れにされたくない」という恐れも持っています。
SNSの世界では、この二つの気持ちが特に強く刺激されることがあります。
- 反応が目に見えるから: いいねの数、コメント、フォロワーの増減など、自分の発信に対する反応が数字や文字としてダイレクトに見えます。これが評価されているように感じられ、良い反応には喜び、少ない反応やネガティブな反応には落ち込みやすくなります。
- 「完璧な自分」を見せなきゃ、と感じるから: SNSで見かける投稿は、編集されたり、良い部分だけが切り取られたりしていることもあります。それを見ているうちに、「自分も完璧でなければ」というプレッシャーを感じてしまい、素の自分や本音を出すのが怖くなることがあります。
- 「嫌われる」ことへの根源的な恐れ: 人間は社会的な生き物なので、「嫌われる」ことには本能的な恐れがあります。デジタル空間では相手の顔が見えない分、心ない言葉を受け取るリスクもゼロではありません。そうした可能性を考えると、発言すること自体が怖くなってしまうのです。
こうした理由から、「どう思われるか」を過剰に気にしてしまい、自分の本当の気持ちや考えを出すのが難しく感じられることがあります。
その「怖い」気持ちと上手に付き合うためのココロ術
SNSで自分の本音や考えを出すことへの不安を全くなくすのは難しいかもしれません。でも、その気持ちと上手に付き合い、少しでも心を軽くする方法はあります。
1. 「全員に好かれるのは無理」という事実を受け入れる
これは少し勇気のいることかもしれませんが、とても大切な考え方です。どんなに素晴らしい人や発信でも、世界中の全員から好かれるということはありません。あなたやあなたの発信も、受け取る人によっては違う感じ方をする可能性があります。
「嫌われないように」と頑張るのではなく、「自分が心地よくいられる範囲で、伝えたいことを伝える」という意識にシフトしてみませんか。少数の本当に大切な友達や、共感してくれる人との繋がりを大切にする方が、ずっと心が穏やかでいられます。
2. 否定的な意見と自分自身を切り離して考える
もし、勇気を出して発信したことに対して、否定的なコメントを受け取ったとしても、それは「あなたの意見」や「あなたの投稿」に対する反応であって、「あなたという人間そのもの」を否定されたわけではありません。
意見と自分自身を同一視しないように心がけましょう。時には耳を傾けるべき意見もありますが、単なる誹謗中傷や、あなたの発信とは関係ない感情的なものもあります。全てを真に受ける必要はありません。
3. 全ての反応に一喜一憂しなくていい、と知る
SNSの通知や反応に心がザワつくのは自然なことですが、それに振り回されすぎないことも大切です。通知をオフにしてみる、特定の時間だけSNSをチェックするなど、反応との間に意識的に距離を置いてみましょう。
いいねの数が少なくても、コメントがつかなくても、あなたの発信には価値がないということではありません。見ている人はたくさんいますし、心の中で「わかるな」「良いな」と思っていても、あえて反応しない人もいます。数字だけが全てではないのです。
4. 小さな一歩から始めてみる
いきなり大勢に向けて自分の本音を語るのが怖ければ、まずは小さな一歩から始めてみましょう。
- 親しい友達にだけ見える設定で投稿してみる。
- ストーリーズで短く、軽い気持ちでシェアしてみる。
- 長文の発信でなくても、写真一枚に短いコメントを添えることから始める。
- 匿名性の高いプラットフォームで練習してみる。(ただし、匿名でもマナーは守りましょう)
「これなら大丈夫そうかな」と思える範囲から試してみて、少しずつ慣れていくのがおすすめです。
5. 自分が何を伝えたいか、何が好きかに焦点を当てる
「どう思われるか」ではなく、「自分は何を伝えたいのか」「何が好きで、それを共有したいのか」という自分の内側に焦点を当ててみましょう。あなたの興味や情熱は、きっと誰かにとって魅力的なはずです。
完璧に見せようと頑張るよりも、あなたの個性や素直な気持ちが伝わる方が、共感を呼びやすいこともたくさんあります。
まとめ
SNSで自分の意見や本音を言うのが怖いと感じる気持ちは、多くの人が抱える自然な不安です。承認欲求や嫌われたくない気持ちは、私たちにとって大切な感情でもあります。
大切なのは、その感情に振り回されすぎず、自分にとって心地よいSNSとの付き合い方を見つけることです。「全員に好かれるのは無理」と理解し、否定的な意見と自分を切り離し、数字に縛られすぎず、そして小さな一歩から始めてみる。
完璧な発信を目指すのではなく、あなたの素直な気持ちや「好き」を大切にしてみてください。そうすることで、同じように感じている人との新しい繋がりが見つかるかもしれません。
SNSは、コミュニケーションを楽しむためのツールです。あなたの心が穏やかでいられる使い方を、自分のペースで見つけていきましょう。