SNSを自分だけの記録にするヒント 人目を気にせず楽しむココロ術
SNSを「自分だけの記録」にしたいのに、なんだか人目が気になってしまう時
今日の出来事、感じたこと、お気に入りの写真。「これをSNSに残しておきたいな」と思うことはありませんか? 後で見返して「あの時こんなこと考えてたんだ」「こんな場所に行ったな」と振り返るのって、日記みたいで楽しいですよね。
でも、いざ投稿しようとすると、ふと手が止まってしまうことはありませんか。「こんなこと投稿して、変に思われないかな?」「誰かが見て、どう思うかな?」——せっかくの記録したい気持ちが、人目が気になってしぼんでしまう。
これは、SNSが「たくさんの人に見られる場所」だからこそ、多くの人が感じやすい悩みなんです。自分のために記録したい気持ちと、人からどう見られるかという気持ちがぶつかって、モヤモヤしてしまうことがあるかもしれません。
「スマホ時代のココロ術」では、そんなあなたのモヤモヤを軽くして、自分らしいデジタルライフを楽しむヒントを探していきます。今日は、SNSを「自分だけの記録」として、人目を気にせずもっと自由に楽しむためのココロ術について考えてみましょう。
なぜ「記録したい気持ち」と「人目が気になる気持ち」はぶつかるのでしょう?
そもそも、なぜ私たちはSNSに記録を残したくなるのでしょう? それは、その瞬間の感動や思い出を形にしたい、自分の成長や変化を後から感じたい、という素直な気持ちがあるからです。写真や短い文章で、手軽に自分の「今」を残せるのは、SNSの素敵な機能の一つですよね。
一方で、SNSは基本的に「公開」される場所です。友達や知り合いはもちろん、時には知らない誰かもあなたの投稿を見ることがあります。そのため、「いいね」の数やコメントの内容、あるいは何も反応がないことに対して、意識せずにはいられなくなってしまうことがあります。
これは、人間の自然な欲求の一つである「承認欲求」が関係しています。「自分の投稿を見てほしい」「共感してほしい」「認められたい」という気持ちは、誰にでもあるものなのです。だから、「人目が気になる」「どう見られるか不安になる」というのも、決して特別なことではありません。多くの人が多かれ少なかれ感じていることなのです。
この「記録したい(自分のための)気持ち」と「見られたい・認められたい(他人のための)気持ち」のバランスが崩れると、「人目が気になって記録できない」という悩みにつながりやすくなります。
「これは誰のための投稿?」問いかけてみる
もし、SNSに何かを記録したいと思った時に人目が気になってしまったら、少し立ち止まって自分に問いかけてみてください。
「この投稿は、誰のためにするもの?」
- 将来の自分が読み返すため?
- 楽しかった瞬間を忘れないように残すため?
- 特定の友達と共有するため?
- たくさんの人から「いいね」をもらうため?
- すごいと思われたいから?
こう問いかけてみると、意外と答えはシンプルかもしれません。「後で自分が楽しかった思い出を振り返るため」という理由が出てきたなら、それは紛れもない「自分のための記録」です。
もし「いいねがたくさん欲しいから」「周りのみんなも投稿しているから」といった理由が強く出てきたら、それは「他人のための投稿」や「周りに合わせるための投稿」になっているサインかもしれません。どちらが良い・悪いということではありません。ただ、その「誰のため?」を意識してみることが大切なのです。
「自分のための記録」だと気づいたら、次のステップに進んでみましょう。
人目を気にせず「自分のための記録」を楽しむココロ術
SNSを「自分だけの記録」として、もっと自由に楽しむために試せることをいくつかご紹介します。
1. 公開範囲を使い分けてみる
全ての投稿を全体公開にする必要はありません。SNSには公開範囲を設定できる機能があります。
- ストーリーズの「親しい友達」機能: 特定の仲の良い友達だけに日々の些細な出来事や正直な気持ちをシェアしたい時に便利です。
- 鍵アカウント(非公開アカウント): 承認した人だけが自分の投稿を見られるようにする設定です。本当に心を許せる数人だけをフォローに入れることで、ほとんど日記のような使い方ができます。
- 別アカウントを作る: 趣味のアカウントとは別に、本当にプライベートな出来事を記録するためだけの鍵アカウントを持つという方法もあります。
「誰かに見られるかも」というプレッシャーを減らすだけでも、記録することへのハードルがぐっと下がります。
2. 「いいね」や反応に価値を置きすぎない
「いいね」がたくさんつくと嬉しいのは当然の気持ちです。しかし、「いいね」の数が多い=良い記録、少ない=価値のない記録、ではありません。
あなたの人生の記録は、誰かからの評価で価値が決まるものではありません。その瞬間にあなたが何を考え、何を感じたか。それが、あなただけの貴重な記録なのです。
「これは自分のための記録だから、反応がなくても大丈夫」と、心の中で唱えてみましょう。最初は難しくても、意識することで少しずつ「反応」への依存から離れていくことができます。
3. 完璧な投稿を目指さない
「記録」だからといって、写真も文章も完璧である必要はありません。映える写真じゃなくても、短い一言だけでも、それが「あの時の自分」を思い出させてくれる大切な断片になります。
誤字脱字を気にしたり、おしゃれな言葉を選んだりすることに疲れてしまうなら、もっと気楽に投稿してみてください。まるで紙の日記に走り書きをするように、素直な言葉で残してみるのも良いかもしれません。
4. 後で見返したくなる工夫をしてみる
せっかく記録するなら、後で見返した時に楽しくなるように工夫してみましょう。
- 感情を書き添える: 「楽しかった」「ちょっと寂しかった」「すごく感動した」など、その時の素直な気持ちを一言加えておくと、後で見返した時に鮮明に思い出せます。
- 五感を記録する: 「〜の香りがした」「〜の音が聞こえた」「〜の味がした」など、五感で感じたことを記録すると、よりリアルな思い出になります。
- その時に考えていたことをメモする: 写真だけでなく、「なんでこの場所に行こうと思ったんだろう」「この後何をしようかな」など、思考の断片を残すのも面白い記録になります。
これは誰かに見せるためではなく、未来の自分へのメッセージです。
5. 時にはSNS以外の方法も
もし、「やっぱりSNSだとどうしても人目が気になる!」という場合は、他の方法で記録することも考えてみましょう。
- スマホのメモアプリ: 写真と一緒に文章も残せます。
- 写真フォルダの整理: 写真を撮りっぱなしにせず、日付や場所ごとにフォルダ分けするだけでも立派な記録になります。
- 紙の日記やノート: デジタルから離れて、手書きで記録してみるのも新鮮です。
大切なのは、あなたが心地よく、そして継続的に記録を楽しめる方法を選ぶことです。
記録は未来の自分への贈り物
SNSを「自分だけの記録」として使うことは、未来の自分への素敵な贈り物になります。何年後かに見返した時、「あの頃はこんなこと考えてたんだ」「こんなに頑張ってたんだな」と、きっと懐かしく、そして温かい気持ちになるはずです。
人目が気になってしまう気持ちは、決して悪いものではありません。それはあなたが周りの人との繋がりを大切にしている証拠でもあります。でも、その気持ちに縛られすぎて、あなた自身の記録や思い出を残すことを諦めてしまうのはもったいないことです。
「誰かにどう見られるか」よりも、「未来の自分がどう感じるか」に少し意識を向けてみませんか。あなたらしいやり方で、あなただけの素敵な記録を紡いでいってください。そうすることで、SNSはもっとあなたの心に寄り添う、心地よい場所になっていくはずです。