「みんなやってる?」に心がざわつく時 流行や当たり前に振り回されないココロ術
SNSで見かける「みんなやってる?」に心がざわつくのはなぜ?
タイムラインを眺めていると、「最近みんなこれやってるよね!」「これが当たり前!」みたいな情報を見かけることがあります。友達との会話やおすすめ表示で、新しい流行や定番とされているものに触れる機会はたくさんありますよね。
そんな時、ふと「あ、自分はこれ知らないや」「やってないな…」と感じて、なんだか置いていかれたような、少し焦るような気持ちになった経験はありませんか? 心がちょっぴりザワザワしたり、モヤモヤしたり。もしかしたら、無理にでもその波に乗らなきゃいけないのかな、と感じてしまうこともあるかもしれません。
この「みんなやってる?」に対する心のざわつきは、スマホ時代のデジタルな世界では誰もが感じやすいものです。なぜ私たちは、周りの「当たり前」や流行にこんなにも心が反応してしまうのでしょうか。そして、それに振り回されずに、自分らしく心穏やかにデジタルと付き合っていくには、どうしたら良いのでしょうか。
その「当たり前」が心をざわつかせる理由
SNSでは、たくさんの人の情報がリアルタイムで流れてきます。多くの人が同じ話題で盛り上がっていたり、似たような投稿をしていたりすると、それがまるで「世の中の当たり前」のように感じられることがあります。特に、親しい友達や憧れのインフルエンサーが紹介していると、その影響力はさらに大きくなります。
私たちの心には、もともと「集団に溶け込みたい」「仲間外れになりたくない」という気持ちや、「周りから認められたい」という承認欲求があります。デジタル空間における「みんなやってる」は、この気持ちを刺激しやすいのです。
「みんなが知っていることを知らない自分は変かな?」「流行に乗れていないと、面白くないって思われるかも」といった不安が、心のざわつきにつながるのかもしれません。そして、その不安を解消しようと、興味がなくても無理に流行を追いかけたり、情報収集に必死になったりして、心が疲れてしまうことがあります。
しかし、SNSで見える「みんな」は、デジタル空間のごく一部の側面を見せているに過ぎません。流行や当たり前とされていることも、すべての人が関わっているわけではありませんし、それが「自分にとって」正しいとか、楽しいことだとは限りません。
流行や当たり前に振り回されないためのココロ術
周りの「当たり前」や流行に心がざわついた時、それにうまく付き合うためのいくつかの「ココロ術」があります。
術1:その「当たり前」、本当に自分に必要?と立ち止まってみる
タイムラインで見かけた流行や情報に触れたら、すぐに飛びつく前に、一度立ち止まって考えてみる習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
「これは本当に自分が興味あることかな?」 「これをやってみたら、自分は楽しいかな、心地よいかな?」 「『みんなやってるから』以外の理由で、これに時間やエネルギーを使いたいかな?」
このように、自分の内側の声に耳を傾けてみてください。「みんなやってる」という事実は、あくまで世の中にあるたくさんの情報の一つとして捉え、「自分にとってどうか?」を基準に選ぶことが大切です。
術2:自分の「好き」や「心地よさ」を大切にする
周りの基準に合わせようとすると、どうしても疲れてしまいます。それよりも、自分が「これ、好きだな」「これに関心があるな」と感じることや、何をしている時に心が穏やかでいられるか、といった自分の感覚を大切にしましょう。
SNSは、周りの「当たり前」を知るだけでなく、自分の「好き」を発見したり、深めたりするためのツールでもあります。誰かの流行を追うのではなく、自分が本当に心地よいと感じる情報を集めたり、関心のあるアカウントをフォローしたり。自分の「好き」を軸にすることで、周りのペースに振り回されにくくなるはずです。
術3:ペースは人それぞれ、違いは当たり前
SNSで見える情報から、「みんな同じように楽しんで、同じように成功している」かのように感じてしまうことがあるかもしれません。でも実際には、人にはそれぞれのペースや状況があります。興味があることも違えば、時間の使い方も、心の状態も様々です。
デジタル空間では、キラキラした一部が強調されやすいですが、見えない部分も含めて、一人ひとり全く違う人生を送っています。だから、「みんなと同じでなければならない」という考え方から少し離れてみましょう。自分のペースでSNSを見たり、使ったりすることを自分に許可してあげてください。
術4:小さな「やらない」も選んでみる
無理にトレンドに乗ったり、興味がない「当たり前」に手を出したりする必要はありません。「みんなやってる」けれど、自分は「やらない」という選択も、もちろんOKです。
「やらない自由」を持つことは、心を軽くすることにつながります。「やらなきゃ」というプレッシャーから解放されて、自分が本当にやりたいことに時間やエネルギーを使えるようになります。
自分らしいデジタルライフを歩むために
SNSで見かける「みんなやってる?」という言葉は、私たちの心をざわつかせることがあります。それは、周りから置いていかれたくない、認められたいという自然な気持ちが反応するからです。
でも、そのざわつきにそのまま流される必要はありません。一度立ち止まって、それが本当に自分にとって必要なのかを問いかけたり、自分の「好き」や「心地よさ」を大切にしたり、人それぞれのペースを認めたりすることで、周りの「当たり前」に振り回されずに済みます。
デジタル空間は、自分の世界を広げる素晴らしい場所です。そこに存在するたくさんの情報や流行と上手に付き合いながら、どうか自分自身の心の声を聞き、自分らしいペースで、心穏やかなデジタルライフを歩んでいってくださいね。