SNSでつい強がっちゃう? 素直な気持ちを出せない時に試したいココロ術
SNSを見ている時、自分の心とは少し違う自分を演じてしまったり、本当の気持ちを隠して当たり障りのない投稿を選んでしまったりすることはありませんか。
例えば、本当は少し疲れているけれど、「毎日楽しい!」という雰囲気を出してみたり、何かについて「こう思うな」と感じても、周りの意見と違うから黙ってしまったり。なんだか、心の中にいる「素直な自分」に鍵をかけてしまうような感覚。
そんな「強がり」は、きっとあなたの心を少しずつ疲れさせているのかもしれません。なぜ私たちはSNSで素直な気持ちを出すのが怖いと感じてしまうのでしょうか。そして、どうすればもっと心をラクにできるのでしょうか。
なぜSNSでは素直な気持ちを出せない? 心のブレーキを探ってみましょう
私たちがSNSでつい強がってしまう背景には、いくつかの心の動きが隠されています。
一つは、「否定されたくない」「嫌われたくない」という気持ちです。素直な気持ちを出すことで、誰かに「それは違うんじゃない?」「つまらない」と思われたらどうしよう、という不安が心をよぎります。SNSは「いいね」やコメントといった形で見える反応があるため、周りの評価がいつも以上に気になってしまう場所でもあります。
また、「すごいね」「キラキラしてるね」といったポジティブな反応を求める気持ち、つまり承認欲求も関係しています。ありのままの自分よりも、周りが喜びそうな自分、羨ましがられそうな自分を見せた方が、たくさんの「いいね」がもらえる気がしてしまうのです。
周りの投稿を見て、「みんなはこうしているから、私もこうしなくちゃ」というプレッシャーを感じることもあるでしょう。流行りの話題についていったり、楽しそうな予定を投稿したり。こうした中で、自分の本当の気持ちや、周りと違う「普通」な日常を出すのが難しく感じてしまうのかもしれません。
素直な気持ちを出すって、実は勇気がいること
素直な気持ちを出すことが難しく感じるのは、SNSの場だけでなく、普段の生活でも同じように感じることがあるかもしれません。感情を言葉にするのが苦手だったり、相手にどう思われるか色々考えてしまったり。
特にSNSでは、文字だけのやり取りだったり、たくさんの人の目に触れる可能性があったりするため、誤解されたらどうしよう、傷つくことを言われたらどうしよう、といった恐れが強くなることがあります。完璧な自分を見せたい、失敗したくないという気持ちが、素直さよりも「ちゃんとした自分」を選ぶように促してしまうのかもしれません。
強がらずに心をラクにする「ココロ術」
では、どうすればSNSでもっと素直な気持ちを出せるようになり、心の負担を減らせるのでしょうか。いくつか試してみてほしい「ココロ術」をご紹介します。
1. 完璧を目指さない勇気を持つ
「完璧な投稿をしなくちゃ」「誰からも好かれる自分でいなくちゃ」という気持ちが、素直さを遠ざけてしまいます。でも、人間は誰でも完璧ではありませんし、正直な気持ちには共感してくれる人も必ずいます。
「少しぐらい変に思われても大丈夫」「否定されても世界の終わりじゃない」と、少し肩の力を抜いてみましょう。完璧ではない自分も、あなたの個性の一つです。
2. 小さな「素直」から始めてみる
いきなり全体公開の投稿で深い本音を語る必要はありません。まずは、一番心を許せる友達とのDMで、その日あった嬉しかったことや、少しモヤモヤした気持ちを正直に伝えてみるのはどうでしょうか。
安全だと感じられる場所で、少しずつ素直さを練習していくことで、心の中にあった「素直な自分に鍵をかける癖」を少しずつ緩めることができます。
3. SNSでの「自分」を一つに絞らない
SNSには、色々な面を持つあなたの一部を出す場所だと考えてみましょう。趣味のことだけを投稿するアカウント、友達との日常を共有するアカウント、自分の好きなものを集めるだけのアカウントなど、分けて使うことも有効です。
あるいは、一つのアカウントの中でも、「これは素直な気持ちを書こう」「これは好きなものをシェアしよう」のように、目的を分けて投稿してみるのも良い方法です。全ての投稿で完璧な自分を見せようとしないことで、心が軽くなります。
4. SNSは「自分のため」にも使うことを意識する
誰かに見てもらうことや、反応をもらうことだけがSNSの目的ではありません。日々の出来事を記録したり、後で見返して楽しい気持ちになったり、同じ興味を持つ人と静かに繋がったり、自分の好きなものを集めたり。
SNSを「自分のため」にも使う意識を持つことで、他者の評価から少し距離を置くことができます。人に見せるためではなく、自分の心のために投稿する時間も大切にしてみましょう。
5. 「強がってしまう自分」も否定しない
「あぁ、また素直になれなかったな」と自分を責める必要はありません。強がってしまうのは、きっと過去に傷ついた経験があったり、自分を守りたいという気持ちがあったりするからです。
そんな「強がってしまう自分」も、あなたの一部として受け止めてあげましょう。「よしよし、頑張ったね」と、自分自身に優しく声をかけてあげることも大切です。
そして、時にはSNSから少し離れて、通知を気にせず自分の心と向き合う時間を作ることも、心をリセットするために有効です。
まとめ
SNSで素直な気持ちを出すのは、時に怖いと感じるかもしれません。でも、無理に「こうあるべき」という自分を演じることは、知らず知らずのうちにあなたの心を疲れさせてしまいます。
完璧を目指さず、小さなことから素直さを出してみること。SNSを他者からの評価だけでなく、自分のためにも使ってみること。そして、強がってしまう自分自身も否定しないこと。
こうした小さな「ココロ術」を試していくうちに、少しずつ心が軽くなり、SNSでの時間がもっと心地よいものに変わっていくはずです。ありのままの自分を大切にしながら、あなたのペースでデジタルライフを楽しんでください。