SNSで「わかる!」って言われたい? 好きな気持ちを発信する時のココロ術
自分の「好き」をシェアしたくなる気持ち
好きなアーティストのライブに行ったこと、ハマっている漫画の最新刊を読んだ感動、美味しかったカフェのメニュー。SNSを見ていると、そんな自分の「好き」を誰かに伝えたくなる瞬間、ありますよね。そして、その投稿に「わかる!」とか「それ良いよね!」といった共感のコメントやリアクションがもらえると、すごく嬉しくなります。自分の好きなものを肯定してもらえるって、なんだか自分自身を肯定してもらえたような気持ちになります。
でも、 sometimes、その「わかる!」という反応が気になりすぎて、ちょっと心が疲れてしまうことはありませんか? 投稿したのにあまり反応がなかったり、他の人の「好き」に対する投稿がすごくたくさんの共感を集めていたりするのを見ると、ちょっぴり寂しくなったり、「私の好きなものは、あんまり共感してもらえないのかな…」なんて落ち込んでしまったり。
この記事では、SNSで自分の「好き」を発信する時に感じる、共感されたい気持ちとの上手な付き合い方について考えてみたいと思います。
なぜ私たちは「わかる!」が欲しいの?
どうして私たちは、自分の「好き」を発信したときに「わかる!」という共感を求めてしまうのでしょうか。そこには、いくつかの理由があると考えられます。
まず、自分の内側にある「好き」という感情を外に出したい、誰かと分かち合いたいという自然な気持ちがあります。特に好きなものについては、その思い入れが強い分、誰かに理解してほしい、共感してほしいという気持ちも強くなります。
次に、共感されることで、自分の好みや価値観が間違っていない、あるいは誰かに受け入れられていると感じられるという点です。これは、デジタル承認欲求の一つ、「自分の存在や価値を誰かに認めてほしい」という気持ちと繋がっています。SNSは手軽にその「認められたい」を満たしやすい場所なので、「わかる!」という反応が特に求められやすいのかもしれません。
また、同じ「好き」を持つ人たちとの繋がりを感じたい、という気持ちもあります。共通の話題で盛り上がったり、「同志だ!」と思える人を見つけたりすることは、SNSの大きな魅力の一つです。特定の推しや趣味のコミュニティでは、その傾向が特に強いかもしれません。共感の反応は、そうした仲間との絆を確認するサインのように感じられることがあります。
反応がないと不安になる時のココロ
さて、自分の「好き」を勇気を出して発信したのに、思ったような反応が得られなかったら、どんな気持ちになるでしょうか。
「あれ、あんまり面白くなかったかな?」 「私の好きなもの、誰にも響かないのかな…」 「他の人の投稿はあんなに『いいね』やコメントがあるのに…」
こうした気持ちが頭を巡って、せっかくの「好き」という気持ちが、なんだか自信のないものになってしまうこともあるかもしれません。反応の数を見て、自分の「好き」の価値まで判断されているような錯覚に陥ってしまうこともあるでしょう。
SNSは視覚的で、反応が数字で分かりやすく表示されるため、私たちは無意識のうちに「いいね」やコメントの数を気にしてしまいがちです。それが、時に「共感されないこと」への不安や、「もっと反応が欲しい」という焦りにつながってしまいます。
「わかる!」に振り回されないためのヒント
自分の「好き」を発信する喜びを、反応の数に左右されずに楽しむためには、どんなことを意識すれば良いのでしょうか。いくつかヒントをご紹介します。
1. 発信する「一番の目的」を思い出してみる
そもそも、なぜその「好き」を発信しようと思ったのでしょうか? 誰かにたくさん「わかる!」と言われたかったからでしょうか? それとも、単に誰かに伝えたい気持ちだったり、自分の記録として残しておきたかったり、同じように好きな人と繋がってみたいという気持ちだったりしたのかもしれません。
発信する「一番の目的」を思い出してみると、反応の数はあくまで「おまけ」だったことに気づくことがあります。自分が伝えたい気持ちを表現できたこと、それがまず一番大切なことだった、と立ち返ってみましょう。
2. 反応は「おまけ」、でも感謝の気持ちは大切に
もちろん、共感の反応は嬉しいものですし、反応してくれた人には感謝の気持ちを持つのは自然なことです。無理に「反応なんていらない!」とシャットアウトする必要はありません。
ただ、「反応がないと価値がない」という考え方から離れてみることが大切です。反応は「もらえたらラッキー」くらいの軽い気持ちで捉えてみましょう。そうすると、一つでも反応があった時に、より感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。
3. 数字以外の「共感」にも目を向けてみる
SNSでの反応は、「いいね」やコメントの数だけではありません。
例えば、DMで「あの投稿見て、私も気になってました!」とメッセージをもらったり、後日リアルな友達と話している時に「そういえば、こないだ投稿してたあれさ…」と話題になったりすることもあるかもしれません。
数字には表れない、そうした一つひとつの繋がりや共感にも目を向けてみましょう。きっと、数字だけでは測れない温かい交流がたくさん見つかるはずです。
4. 自分のペースで、自分が楽しいと感じる範囲で
SNSでの発信は、義務ではありません。誰かと比較して焦る必要もありません。自分が「発信したいな」と思った時に、自分が楽しいと感じる方法で投稿してみましょう。
毎日投稿しなくても良いですし、映える写真じゃなくても良いのです。心から湧き上がった「好き」の気持ちを、そのままの言葉や写真で表現してみる。そうすることで、より自分らしい、心地よいSNSとの付き合い方が見つかるはずです。
5. 共感されなくても、その「好き」は素晴らしい
最後に、たとえ誰からも「わかる!」と言われなかったとしても、あなたが心から「好きだ」と感じている気持ちや、その対象そのものは、何ら価値を失うことはありません。
あなたの「好き」は、あなた自身の感性や経験から生まれた、かけがえのないものです。他人の評価に関わらず、その「好き」という気持ちを大切に育んでいくことこそが、あなたの心を豊かにしてくれるはずです。
自分の「好き」をエネルギーに
SNSで自分の「好き」を発信する時、共感されると嬉しいし、されないとちょっぴり寂しくなる。そんな心の動きは、多くの人が感じている自然なことです。
「わかる!」という反応は、SNSを楽しくするスパイスのようなものです。でも、そのスパイスがないと、せっかくの料理(あなたの「好き」)が美味しくなくなるわけではありません。
反応を気にしすぎず、あなたが大切にしている「好き」の気持ちを、あなたのペースで自由に表現してみてください。そうすることで、SNSが「反応集めの場所」ではなく、「自分の好きを広げる場所」「誰かと温かく繋がれるかもしれない場所」になっていくはずです。
あなたの「好き」は、きっと誰かにとっての新しい発見や、共感のきっかけになります。たとえ「わかる!」という言葉が直接届かなくても、あなたの発信が、どこかで誰かの心を少しでも動かしているかもしれません。
自分の「好き」を大切にしながら、心地よいSNSライフを送るためのヒントとして、この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。